代表世話人 あいさつ
2018年11月より日本脳神経内科血管治療研究会(Japan Society of Vascular and Interventional Neurology: JSVIN)の代表世話人を拝命いたしました。
脳血管障害は、2020年の統計では日本人の死因の第4位、要介護となる原因疾患の第1位であり、今後さらに超高齢化が進む我が国において社会的問題となっています。脳卒中診療では、発症予防と急性期治療が特に重要であり、内科医と脳神経外科医が協力して診療を行う必要があります。また、カテーテルを使った脳血管内治療が急速に発展しつつあり、特に近年では血栓溶解療法や機械的血栓回収提供などの進歩により、かつて重篤な後遺症を来していた重症脳梗塞の転帰が著しく改善出来るようになってきました。
本研究会は、内科的視点にもとづいて、脳血管障害に対する血管内治療及び関連する診断・治療に関する基礎的、臨床研究知見及び最新情報を会員と共有することにより、診療の発展に寄与することを目的として2018年11月に発足いたしました。
2019年9月に第1回学術集会(JSVIN 2019)を開催、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開催中止となりましたが、2021年8月に第2回学術集会を開催しました。2021年8月末の会員数は180名となり、神経内科医を中心に脳神経外科の先生方にも入会していただいております。
今後も年1回の学術集会の開催や、脳血管障害に関連した研究活動を中心に運営を行っていきたいと考えております。 脳血管内治療を核として、全国の脳卒中診療に関わる医師および医療関係者が交流を深め、知識と技術を向上していけるような開かれた研究会を目指していきたいと思います。
2021年8月
代表世話人 国立病院機構大阪医療センター 脳神経内科 山上 宏
e-mail: yamagami.brain@outlook.com